夜泣きとは?
赤ちゃんが夜間に目を覚まして泣くことを「夜泣き」といいます。
空腹やおむつが汚れていることによる不快感が原因の場合は「夜泣き」とは異なります。
新生児の時期は、昼夜の区別があいまいです。また、大人の睡眠は全体の2割程度がレム睡眠(浅い眠り)ですが、赤ちゃんの場合はレム睡眠(浅い眠り)の割合が高いといわれています。
つまり、赤ちゃんは大人よりも眠りの浅い時間が多いため、目を覚ましやすいということです。また、赤ちゃんは睡眠のサイクルも大人より未熟なので、浅い眠りの時に度々目を覚ましてしまうのです。このサイクルは4~5歳を目途に発達し、大人の睡眠サイクルに近づいていきます。
夜泣きは個人差が大きく、赤ちゃんによって「夜泣きをするかどうか」、「夜泣きが終わるタイミング」、「夜泣きの時間帯」は異なります。稀に、ほとんど夜泣きの時期がなかったというお子さんもいるようです。
夜泣きはいつから始まるの?
夜泣きが始まる時期には個人差があります。日本の育児書には「生後4ヵ月~1歳半ぐらいまでに始まる」と記されていることが多いものの、正式な定義ではありません。
4歳以降であっても、夜間に急に泣き叫ぶ「夜驚症(やきょうしょう)」が起こる場合があります。少しでも心配な場合は、医師に相談されることをおすすめします。
<新生児でも夜泣きはあるの?>
新生児~生後3ヶ月頃までの間も夜中に泣くことはあります。新生児期は1~3時間おきにお腹が空くので、夜中に目を覚まして泣き出してしまうのです。そのような場合は、母乳やミルクを飲ませてあげるとすぐに寝てくれるでしょう。赤ちゃんが夜中に泣き出しても慌てることなく、落ち着いて授乳をしてみてください。
しかし、空腹はあくまでも原因の一例であり、授乳しても泣き止まない場合もあります。決して焦らず、1つずつ理由を探していきましょう。
夜泣きの原因は?
・暑すぎたり寒すぎたりする(赤ちゃんに適した室温に調整しましょう)
・衣服や布団の肌ざわりが合わない(肌に触れるものの素材を確認しましょう)
・昼間に刺激が多い出来事があったことで夜になっても脳が興奮している
・歯が生え始めていて気になる
ただ、必ずしもこれらが原因であるとは限りません。夜泣きは「夜間に起こる理由のわからない泣き」でもあるので、特定が難しいことも多いです。
夜泣きの対策は?
はっきりとした原因がわからないので、完璧な対策方法はありません。ただ、夜泣きにお困りの場合は、まずは以下の方法を試してみてください。
・抱っこをする
・背中をトントンと優しく叩く
・声掛けをする
・歌を歌う(音楽を聴かせる)
・おしゃぶりをする
・(歯の生え始めの場合)歯がためを使う
大切なのは、安心感を与えることです。赤ちゃんが安心することで、また眠りにつくことができる場合もあります。
また、指を握らせてあげたり、添い乳をしたり、スキンシップをとることも有効です。「そばにいる」ということを実感するだけで落ち着くことがあるためです。
ただ、これらの方法を全て行っても、全く泣き止まない場合も多くあります。
夜泣きと向き合う時に大切なこと
夜に何時間も泣き止まない状態が続くと、それに付き合って起きている親御さんは寝不足で大変です。
毎晩、何時間も赤ちゃんに付き合っていても、家事や仕事等、普段の生活の中でしなければならないことがなくなるわけではありません。忙しい中で更にストレスが溜まると、体がもたなくなってしまうため注意が必要です。
たった1人で夜泣きの時期を乗り越えるのは、とても難しいことです。1人で頑張りすぎず、パートナーや周囲の人々に相談したり、協力を得たりすることも考えましょう。
夜泣きの時期が過ぎるまでは、昼間に赤ちゃんと一緒にお昼寝をして、睡眠時間を確保するようにしてください。家事が少々手抜きになったとしても、パートナーに理解してもらうようにしましょう。
夜泣きの時期を乗り超えるためには、家族の協力が必要不可欠です。パートナーがお休みの日は、赤ちゃんのお世話を任せてリフレッシュする時間を作ることもとても大切です。
そして、些細なことでも協力してもらえたら、必ず感謝の気持ちを伝えましょう。そうしてお互いにサポートし合うことがとても大切なのです。
睡眠不足になりやすい、少し大変な時期ではありますが、「我が子の成長の現れ」と考えて、みんなで協力しながら乗り切りましょう